ENo.0047　屋久 二柄孰

未開の地でのコンビニ経営は初週からしてハードだった。
何しろ客層からして未開だ。常に閉店間際に訪れる壮年の客だけは優しげな雰囲気だったが…

商品の発注も甚だ謎である。据え置きの端末から地元限定のエナドリが発注できるとは思わなかった。
仕組みは分からないが、駆使できるものは駆使していきたい。


マニュアルを見るに、この店舗は金魚坂グループなる親会社の展開したフランチャイズ店舗らしい。
聞いたこともない会社だ。それに、コンビニ進出となれば開店前から話題にあがる筈だろう。
考えるほどに謎は深まるばかりなので、一先ず考察は先送りにしておく。

それにしても、開店直後で人手が足りないのは承知だが、夕勤に一人とは如何なものだ。
気こそ楽ではあるが、一刻も早く人員補充をしないと過労も遠くないだろう。
いつ外を見ても夕暮れ時なのは、あまり気にしない事にする。



…ふと、神隠しというワードが頭を過ぎったが、考えたくもないので今日は寝ることにした。