ENo.0144　ラスティ・ネイル

　いざ始まったラストストア―。
　赤さびた色のお店の集客は上々だった。
　しかし、いざ始めてみるとトラブル続き。お客様の厚意というおなさけでなんとか初日を終える。




「なんか想像と違いますね……」

　店主のラミアはぼやく。

「思っていたより激しいような……」

　静かなお店を期待していたラスティを待っていたのはコンビニ戦争。
　戦わなければ生き残れない、血で血を洗う闘い……。

「もっと普通のお客様とかきてくれないのかな。はぁ……」

　想像以上の体力を消費させられたラスティはぐったりと倒れながら呟いた。

「ライバル店も多いし、明日からもどうなるんだろう……。まっ、いっか。商品飲んじゃおうかな」
「お困りのようね」
「ん？」

　そこにいたのは怪しい魔力を纏う一匹の金魚。

「あの、お店はもう仕舞いましたけど……」
「同族のお店と聞いて、何かできないかとやってきたの」
「えっと……、あなたは」





「――――私は、ラミアの金魚よ」










　次回予告
　ついに始まってしまったコンビニ戦争。ひっそりとしたお店を目指していたラスティに激しい現実が襲い掛かる。
　なんとか初日を乗り越えたものの疲労困憊のラスティ。
　そんな彼女に前に現れたのは一匹の金魚だった。
　次回、夕闇国のコンビニ戦争～ザ・ラストラミアラストデイ～
　『新商品』
　彼女は夕闇国で生き残れるだろうか。


　ラミアの金魚
　――――――
　怪しい魔力を操るラミアの金魚。見た目は金魚と同じ。