第6週目 猫使いのエリカの一週間
◆日記
・・・・・・
猫の魔王行くところ猫あり。
その魔王、猫に…
・・・・・・
「げほっ…げっ…ん…ぅえ……」
息が、苦しい。
「はぁ…は…薬……っ…」
意識が、遠くなる。
「ぐ…げほっげほっ…げぇ…っ」
だめだ。
自分は、たぶん死ぬ。
。。。
朝。時間的には早朝。
エリカ嬢の姿が見えないので、コンビニ内を探し回る。
そう広い空間ではない。数部屋探せば、すぐにここにはいないのだと理解する。
一体、どこへ行ったのやら。
「買い物…にしては早すぎますし…今までこんな時間に出歩いてた様子はありませんでした」
ということは。
何かあったのかもしれません。
「探しに行きましょう。お留守番は、みなさんにお任せしますね」
居心地がいいのか、主を失っても変わらず居座る猫達にそう声をかけて。
僕はエリカ嬢を探しに出かけました。
存外、コンビニを出てすぐの、裏にある山のふもとで見つかったんですがね。
もしかしたら、見つけない方が良かったのかもしれません。
彼女にとっては。
。。。
「……」
目の前に、人の気配。
まだ朦朧とする意識を必死に起こしながら
もうすぐ姿を現すであろう、『誰か』に身構えた。
「エリカ嬢…?」
「……」
聞きなれた声。
でも、その声は今一番聞きたくなかった。
その姿は今一番見たくなかった。
いや、少し違う。見られたくなかった。今の、自分の姿を。
「エリカ嬢…ですよね?」
エミリオが問いかける。
確信を持てないのも無理はない。
だって自分は、今の自分の姿は
ぐずぐずに腐った、死体だから。
。。。
裏の山で僕が見つけたのは、まぎれもなくエリカ嬢でした。
しかし、その姿はとても生きている者の姿ではなく。
彼女が姿を消したのは、この姿が原因なのだとわかりました。
まぁ、理解はできても、すぐには対応できないところが人間なのですけどね。
戸惑っている僕をよそに、彼女はぽつりぽつりと語り始めました。
「……昔」
「一番最初に死んだ時。魔女に、呪いをかけられた」
「そんなに猫が大好きなら、猫アレルギーで死んでも生き返る体にしてあげる」
「そう、言われた」
「自分は生き返った。気が付いたら生きていた時と同じ姿で…」
「呼吸だってできるし、食べ物だってふつうに食える。何も生きてる時と変わらない」
「そう思って最初はちょっと喜んだ。でも、違った」
でろり、と爛れた腕を見つめ、彼女は話を続けます。
「猫アレルギーでまた、死んだ。そしたら、この姿になってた」
「本当の姿になって、死ぬんだ。そしてそこからまた、ゆっくり生き返る」
「死んで、生き返るを繰り返す度に、体の腐敗は進行していたし、生き返るのにも時間がかかるようになった」
「……」
「黙ってて、悪かった。気持ち悪いよな…」
「薬、忘れてて。ちょっと気抜いてた。喘息起こして、死んだんだ。昨日」
「しばらく、戻らないんだ、これ。だから」
エリカ嬢はゆっくりと腕を上げ、僕の方を指差しました。
するとどこからともなく数十匹の猫が現れ、あっという間に僕を取り囲みます。
その隙に彼女は僕に背を向け、爛れた足を引きずりながら走っていきました。
「エリカ嬢…!」
逃げ去ろうとする彼女を止めようにも、猫が邪魔してうまく動けません。
僕の呼びかけに応えるように、彼女は一瞬だけこちらを振り向き
「色々、ごめん。あと、ありがと…さよなら」
小さくか細い声で、そう言い残し、完全に姿を消しました。
「……」
猫に群がられながら、取り残された山のふもとで。
しばし呆然としたのち、はぁ…と、柄にもなく大きなため息をつきます。
「これは一時撤退…するべきでしょうね」
コンビニの経営もあります。
エリカ嬢がいないと僕ひとりで切り盛りしなければいけなくなりますが…まぁ、仕方ありません。
彼女が戻ってくる…いや、連れ戻すことを前提にして、行動しましょう。
「まったく、貴方を探してここまで来たのに…またどこかへ行ってしまうとは」
「また、探さないといけませんね。今度はすぐに見つかってくださいよ」
逸る気持ちを抑えながら。
今は一度、コンビニに戻るしかありませんでした。
猫の魔王行くところ猫あり。
その魔王、猫に…
・・・・・・
「げほっ…げっ…ん…ぅえ……」
息が、苦しい。
「はぁ…は…薬……っ…」
意識が、遠くなる。
「ぐ…げほっげほっ…げぇ…っ」
だめだ。
自分は、たぶん死ぬ。
。。。
朝。時間的には早朝。
エリカ嬢の姿が見えないので、コンビニ内を探し回る。
そう広い空間ではない。数部屋探せば、すぐにここにはいないのだと理解する。
一体、どこへ行ったのやら。
「買い物…にしては早すぎますし…今までこんな時間に出歩いてた様子はありませんでした」
ということは。
何かあったのかもしれません。
「探しに行きましょう。お留守番は、みなさんにお任せしますね」
居心地がいいのか、主を失っても変わらず居座る猫達にそう声をかけて。
僕はエリカ嬢を探しに出かけました。
存外、コンビニを出てすぐの、裏にある山のふもとで見つかったんですがね。
もしかしたら、見つけない方が良かったのかもしれません。
彼女にとっては。
。。。
「……」
目の前に、人の気配。
まだ朦朧とする意識を必死に起こしながら
もうすぐ姿を現すであろう、『誰か』に身構えた。
「エリカ嬢…?」
「……」
聞きなれた声。
でも、その声は今一番聞きたくなかった。
その姿は今一番見たくなかった。
いや、少し違う。見られたくなかった。今の、自分の姿を。
「エリカ嬢…ですよね?」
エミリオが問いかける。
確信を持てないのも無理はない。
だって自分は、今の自分の姿は
ぐずぐずに腐った、死体だから。
。。。
裏の山で僕が見つけたのは、まぎれもなくエリカ嬢でした。
しかし、その姿はとても生きている者の姿ではなく。
彼女が姿を消したのは、この姿が原因なのだとわかりました。
まぁ、理解はできても、すぐには対応できないところが人間なのですけどね。
戸惑っている僕をよそに、彼女はぽつりぽつりと語り始めました。
「……昔」
「一番最初に死んだ時。魔女に、呪いをかけられた」
「そんなに猫が大好きなら、猫アレルギーで死んでも生き返る体にしてあげる」
「そう、言われた」
「自分は生き返った。気が付いたら生きていた時と同じ姿で…」
「呼吸だってできるし、食べ物だってふつうに食える。何も生きてる時と変わらない」
「そう思って最初はちょっと喜んだ。でも、違った」
でろり、と爛れた腕を見つめ、彼女は話を続けます。
「猫アレルギーでまた、死んだ。そしたら、この姿になってた」
「本当の姿になって、死ぬんだ。そしてそこからまた、ゆっくり生き返る」
「死んで、生き返るを繰り返す度に、体の腐敗は進行していたし、生き返るのにも時間がかかるようになった」
「……」
「黙ってて、悪かった。気持ち悪いよな…」
「薬、忘れてて。ちょっと気抜いてた。喘息起こして、死んだんだ。昨日」
「しばらく、戻らないんだ、これ。だから」
エリカ嬢はゆっくりと腕を上げ、僕の方を指差しました。
するとどこからともなく数十匹の猫が現れ、あっという間に僕を取り囲みます。
その隙に彼女は僕に背を向け、爛れた足を引きずりながら走っていきました。
「エリカ嬢…!」
逃げ去ろうとする彼女を止めようにも、猫が邪魔してうまく動けません。
僕の呼びかけに応えるように、彼女は一瞬だけこちらを振り向き
「色々、ごめん。あと、ありがと…さよなら」
小さくか細い声で、そう言い残し、完全に姿を消しました。
「……」
猫に群がられながら、取り残された山のふもとで。
しばし呆然としたのち、はぁ…と、柄にもなく大きなため息をつきます。
「これは一時撤退…するべきでしょうね」
コンビニの経営もあります。
エリカ嬢がいないと僕ひとりで切り盛りしなければいけなくなりますが…まぁ、仕方ありません。
彼女が戻ってくる…いや、連れ戻すことを前提にして、行動しましょう。
「まったく、貴方を探してここまで来たのに…またどこかへ行ってしまうとは」
「また、探さないといけませんね。今度はすぐに見つかってくださいよ」
逸る気持ちを抑えながら。
今は一度、コンビニに戻るしかありませんでした。
STORY
ゴリラ様のご来店により、陳列がめちゃくちゃになってしまったコンビニこれは一体どういうことなのか……ゴリラウェーブの正体とは……
「さなえ、どうやら敵はあなたを完全に叩きのめしたい様子」
「……」
さなえは黙ったまま、乱れた商品を並べなおしていた。視察先全てがこのような有様だった
金魚の魔女は静かに空中を泳いでいる
「さなえ、ちょっとは落ち込んだ?」
「……そうだね。思うようにはいかないね」
「どうする? 手助けを――」
「手助け?」
さなえの瞳に、金魚が翻る!
「ここからが面白いところじゃない! 這い上がるのってね……楽しいんだよ」
――這い上がるのってね、楽しいんだよ――
◆訓練
魅力の訓練をしました魅力が19上昇した
魅力の訓練をしました魅力が21上昇した
◆送品
◆送金
◆破棄
◆購入
◆作製
作成時発動! 誘惑!! 誘惑強化!
魅力マニュアル36と近所のお姉さん36を素材にして魅惑のおねこさんを作製した!
◆コンビニタイプ決定
マルチ に決定!!
◆アセンブル
スロット1に虚無飲食物を装備した
スロット2に魅惑のおねこさんを装備した
スロット3に虚無雑誌を装備した
スロット4に虚無書籍を装備した
スロット5に虚無高級品を装備した
スロット6に虚無日用品を装備した
スロット7にニャンタソーダ改を装備した
スロット8にネコパンを装備した
スロット9に週間いやしねこを装備した
スロット10にねこのブロマイドを装備した
スロット11に猫印ノートを装備した
スロット12にゲル状のねこを装備した
◆アイテム改名
◆アイテムアイコン変更
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メッセージ
ENo.7からのメッセージ>>
揺蕩う海藻の神たち「――一瞬の閃光。」
揺蕩う海藻の神たち「そこにいたのは若い人間だったはずだが、【そこだけ時間がずっと進んだように】歳を重ねた人間が貴女の相手をしている。」
ノア「はい、承知いたしました。醤油もなくて良さそうですね(刺身のパックを手早く袋に入れて、慣れた様子でお代の闇円を提示する)」
タカミネ「おおーめっちゃ猫。猫うおーよしよーし(猫めっちゃ構い慣れている。)」
みかん「よんだ?みかん人魚だよ!(アルティメットドヤ顔スマイル。あとすごい魚のにおいがする。)」
メッセージを送信しました
>>Eno.16 >>Eno.71 >>Eno.94
揺蕩う海藻の神たち「――一瞬の閃光。」
揺蕩う海藻の神たち「そこにいたのは若い人間だったはずだが、【そこだけ時間がずっと進んだように】歳を重ねた人間が貴女の相手をしている。」
ノア「はい、承知いたしました。醤油もなくて良さそうですね(刺身のパックを手早く袋に入れて、慣れた様子でお代の闇円を提示する)」
タカミネ「おおーめっちゃ猫。猫うおーよしよーし(猫めっちゃ構い慣れている。)」
みかん「よんだ?みかん人魚だよ!(アルティメットドヤ顔スマイル。あとすごい魚のにおいがする。)」
メッセージを送信しました
>>Eno.16 >>Eno.71 >>Eno.94
◆戦闘結果
売り上げ
闇円収入 2606
貢献収入 224
マルチ補正 5%
行動順報酬!! 14%
合計闇円収入3386
商品販売数 2個
◆経験値が37増加しました……
◆体力が11増加しました……
◆素材が本部から支給されました……
貢献収入 224
マルチ補正 5%
行動順報酬!! 14%
合計闇円収入3386
商品販売数 2個
◆経験値が37増加しました……
◆体力が11増加しました……
◆素材が本部から支給されました……
エリカは時代の風40を入手した!
エリカは大量消費社会40を入手した!
エリカは笑顔マニュアル40を入手した!
キャラデータ
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プロフィール
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▼エリカ・ウィンターファイヤー 17歳の猫の魔王さま。 彼女が歩けば猫が湧く。 ただし重度の猫アレルギー。 昔はガスマスクをつけないと生活ができないレベルだったが、今はエミリオに猫アレルギーを緩和する薬をもらったので少しマシ。 でも薬を使ってないときは相変わらずガスマスク。 ▼エミリオ・ベルドゥ 世界を転々とする旅商人。 世界各地で手に入れた珍しいものや不思議な繊維で作られた衣服などを売っている。 この世界でエリカと出会い、彼女のコンビニ経営を手伝うことにした。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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店舗データ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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