ENo.0038　ジルヴィア=アーベントロート

ルチア
「ジルヴィア様、本日をもって最終勤務となりますわ……」
メイドのような容姿の女性はぽつりと闇医者に告げる
ジルヴィア
「おうよ　精々今までにない勢いで働けや」
ぼそりと闇医者もそれに返答する。

ジルヴィア
「なーぁおい、お前国に帰ったらなんかやることでもあんのか？」

ルチア
「やはり国政の事務手伝いが主ですわ。　……ジルヴィア様、よろしければ我が国に滞在なされては？」
ジルヴィア
「あぁ！？　……私ャあそこぁ気にくわねえ！　フィーネのババアにアレコレケチケチ言われんのは懲り懲りだ！」
ルチア
「まあ……残念ですわ。　あれでもフィーネ様、ジルヴィア様の腕を買ってらっしゃるのに」
ジルヴィア
「うっせうっせ！　どケチババアにゃこっちはうんざりだ。　ぼったくるなだのうっせえんだあいつ」
ジルヴィア
「ババアにこれでももってけ！　あいつぁ酒入れたほうが楽なんだ」
ジルヴィアが渡したのは薬膳酒。
ぼうぜんとした顔で受け取るルチア。
ルチア
「……私達としては真面目でらっしゃるほうが接しやすいですわ。　お酒が入りますとおふざけが過ぎますもの」
ジルヴィア
「……そろそろ店開けっぞ。　ゴリラの大群捌く準備くらいはしとけよ」
ルチア
「あら、ゴリラのお客様はもういらっしゃらないと思いますわよ」

ルチア
「そうですわ、折角ですのでこちらを」
ジルヴィア
「んだこれ」
ルチア
「開けてのお楽しみ、ですわ」