第2週目 ハンナ・ザッカーカンデルの一週間
◆日記
――そもそも。
《教会》というのは、国家の名の下に働く治安維持組織である。
非登録で魔術を行使した人間を捕らえて、魔術を法の下に管理する。
それが、《教会》の本来の仕事であった。
「ハンナ・ザッカーカンデル。あたしは、この身体も、この心も、この剣も。すべて、《教会》のために捧げることを誓います。幸福な世界を、この目で見届けるために」
「あなたが《教会》によって生きることを脅かされることもあるかもしれない。それでも、あなたは《教会》を信じることが出来ますか?」
「ええ、できます。あたしは、《教会》のおかげで、今息をしていますから」
そうして少女は、ヒイラギの装飾が施された軍帽を深く被った。
視線は見えないように。誰にも見えぬよう、少女の敬愛する《神様》に祈る。
それが、ハンナ・ザッカーカンデルの5年前の記憶。
齢12で、親のいなかった少女の勇敢な、優しい決意の記録である。
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
そうして時は流れて流れて、《教会》がはじめて魔女を殺してから数年後。
《教会》は、ハンナの生まれ育った国の実権を握ることになっていた。
その魔女は、未来を視る魔女だった。世界を見通すような魔女だった。
彼女は、その視た先の運命を覆そうなどとはしなかった。できなかった。
それが、彼女の抱えた《呪い》であったから。自分の視た世界は、何より正しくないといけなかったから。
そんな魔女を殺した《教会》は、いつしか人々から多大な信仰を集めるようになった。
魔女を殺せ。魔女を燃やせ。魔女を歴史から消し去れ。
《教会》は、魔女を殺すことだけに特化した機関を生み出した。
それは、歴史の影に隠れて隠され埋没して。
それが、ハンナ・ザッカーカンデルが異動を命じられた先、《審問機関》だった。
当然、ハンナは喜んだ。
《教会》の中でも、特に人間のための世界を生み出すことが出来る実働部隊。
ハンナの幼少期に人でいることをやめた母親を殺すことが出来ると思ったから。
そうしてハンナは、審問官としての命を全うし始める――
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
はずだった。
はずだったのだが、今、彼女は世界の狭間でコンビニ経営をしている。
ステンドグラスに差し込む夕暮れの光。店舗の真裏には、一寸先も見えないような昏い闇。
夕闇の闇にまぎれて、どこからともなくひとが攫われ、開放されるかは運次第。
そんな世界の夕闇の先の先にある、夕闇国で、コンビニ経営をしている。
謎の金魚に喚ばれ、莫大な富を得られる"かもしれない"可能性を示唆され、その可能性に縋るしかないほどに、《審問機関》は財政難に苦しむことになっていた。
《機関》上層部の腐敗と、審問官の意識の低さ。
所謂エリート思考の優等生であるハンナ・ザッカーカンデルは、ここにきて初めて自分は厄介払いをされたのだということに気付く。
《審問機関》とは名ばかりで、過剰な危険思想を抱く者たちを法という牢に閉じ込める。
それが、《教会》の行った《機関》設立の真相である。
ハンナは、それに気付いた最初の晩にひとり、寂しく泣き続けた。
ハンナは、それに気付いた二日目の晩にひとり、世界を呪った。
ハンナは、それに気付いた三日目の晩にひとり、全てを受け入れた。
それが主に与えられた使命ならばと、自分に与えられた役目なのだとすれば。
これ以上なく幸せで、これ以上なく嬉しいことでしょう!
と。こうして、ハンナ・ザッカーカンデルのコンビニ経営が始まったのである。
《教会》というのは、国家の名の下に働く治安維持組織である。
非登録で魔術を行使した人間を捕らえて、魔術を法の下に管理する。
それが、《教会》の本来の仕事であった。
「ハンナ・ザッカーカンデル。あたしは、この身体も、この心も、この剣も。すべて、《教会》のために捧げることを誓います。幸福な世界を、この目で見届けるために」
「あなたが《教会》によって生きることを脅かされることもあるかもしれない。それでも、あなたは《教会》を信じることが出来ますか?」
「ええ、できます。あたしは、《教会》のおかげで、今息をしていますから」
そうして少女は、ヒイラギの装飾が施された軍帽を深く被った。
視線は見えないように。誰にも見えぬよう、少女の敬愛する《神様》に祈る。
それが、ハンナ・ザッカーカンデルの5年前の記憶。
齢12で、親のいなかった少女の勇敢な、優しい決意の記録である。
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
そうして時は流れて流れて、《教会》がはじめて魔女を殺してから数年後。
《教会》は、ハンナの生まれ育った国の実権を握ることになっていた。
その魔女は、未来を視る魔女だった。世界を見通すような魔女だった。
彼女は、その視た先の運命を覆そうなどとはしなかった。できなかった。
それが、彼女の抱えた《呪い》であったから。自分の視た世界は、何より正しくないといけなかったから。
そんな魔女を殺した《教会》は、いつしか人々から多大な信仰を集めるようになった。
魔女を殺せ。魔女を燃やせ。魔女を歴史から消し去れ。
《教会》は、魔女を殺すことだけに特化した機関を生み出した。
それは、歴史の影に隠れて隠され埋没して。
それが、ハンナ・ザッカーカンデルが異動を命じられた先、《審問機関》だった。
当然、ハンナは喜んだ。
《教会》の中でも、特に人間のための世界を生み出すことが出来る実働部隊。
ハンナの幼少期に人でいることをやめた母親を殺すことが出来ると思ったから。
そうしてハンナは、審問官としての命を全うし始める――
+ + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
はずだった。
はずだったのだが、今、彼女は世界の狭間でコンビニ経営をしている。
ステンドグラスに差し込む夕暮れの光。店舗の真裏には、一寸先も見えないような昏い闇。
夕闇の闇にまぎれて、どこからともなくひとが攫われ、開放されるかは運次第。
そんな世界の夕闇の先の先にある、夕闇国で、コンビニ経営をしている。
謎の金魚に喚ばれ、莫大な富を得られる"かもしれない"可能性を示唆され、その可能性に縋るしかないほどに、《審問機関》は財政難に苦しむことになっていた。
《機関》上層部の腐敗と、審問官の意識の低さ。
所謂エリート思考の優等生であるハンナ・ザッカーカンデルは、ここにきて初めて自分は厄介払いをされたのだということに気付く。
《審問機関》とは名ばかりで、過剰な危険思想を抱く者たちを法という牢に閉じ込める。
それが、《教会》の行った《機関》設立の真相である。
ハンナは、それに気付いた最初の晩にひとり、寂しく泣き続けた。
ハンナは、それに気付いた二日目の晩にひとり、世界を呪った。
ハンナは、それに気付いた三日目の晩にひとり、全てを受け入れた。
それが主に与えられた使命ならばと、自分に与えられた役目なのだとすれば。
これ以上なく幸せで、これ以上なく嬉しいことでしょう!
と。こうして、ハンナ・ザッカーカンデルのコンビニ経営が始まったのである。
STORY
夕闇国にチラシが舞う。その日の新聞の夕刊(夕刊しかない)に大々的に告知されるコンビニの開店夕闇国に現れた謎のお客様は、物珍しさに次々と来店する。それはまさに餌を食らう鯉のごとく
謎のお客様が正常な思考を持っていない何かでも、構わず商売する土壌が夕闇国にはあった
なぜなら夕闇国はゆらぎの国。あらゆる世界の夕闇と繋がる国。価値観が通じることすら稀なこの国で
確かなのは全て、「売る」と「買う」という信頼関係だけだったから
――現れたお客様は、ほのかに紅茶の香りがした――
◆訓練
魅力の訓練をしました魅力が10上昇した
魅力の訓練をしました魅力が11上昇した
魅力の訓練をしました魅力が12上昇した
魅力の訓練をしました魅力が13上昇した
魅力の訓練をしました魅力が14上昇した
◆送品
◆送金
◆破棄
◆購入
ハンナはカール・ウィックマン『孤立と表象』を864闇円で購入した!
ハンナは癒しのネコチャンキィホルダァを1056闇円で購入した!
ハンナは羽根布団を451闇円で購入した!
◆作製
作製しようとしたが素材Aがない
◆コンビニタイプ決定
ビジネス に決定!!
◆アセンブル
スロット1に虚無飲食物を装備した
スロット2に虚無酒類を装備した
スロット3に虚無雑誌を装備した
スロット4に虚無書籍を装備した
スロット5に虚無高級品を装備した
スロット6に虚無日用品を装備した
◆アイテム改名
◆アイテムアイコン変更
|
|
メッセージ
◆戦闘結果
売り上げ
闇円収入 1291
行動順報酬!! 5%
合計闇円収入1355
商品販売数 1個
◆経験値が16増加しました……
◆体力が8増加しました……
◆素材が本部から支給されました……
行動順報酬!! 5%
合計闇円収入1355
商品販売数 1個
◆経験値が16増加しました……
◆体力が8増加しました……
◆素材が本部から支給されました……
ハンナは親切マニュアル24を入手した!
キャラデータ
|
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
プロフィール
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
+ + + + + + + + + + + + + + 魔女を殺せ。魔女を燃やせ。魔女を歴史から消し去れ。 審問官は、問いただすべき相手を見失った。 《教会》の魔女は、自らが魔女であることにも気付かない。 ――なんてことよりも大変! 《教会》の資金が底をつきそう!? ええっ、どうして! 神父さま、また今日も葡萄を買ってきたの!? お金はないって言ったでしょ! いい加減にして! 審問官は、活動資金がなければ審問なんてできっこない! 草臥れた神父は信用も出来ない、あったはずのお金はゼロ! あたしはハンナ。 腐敗って言葉のほうが生易しそうな中、今日も生きています。 元の仕事に戻れるように、まずはお金稼ぎをしなくっちゃ! + + + + + + + + + + + + + + ハンナ・ザッカーカンデル(Channha Zuckerkandel) 審問官の少女。 魔女狩りという崇高な目的のために頑張るはずが、 審問官を率いるはずの《教会》は腐敗していた。 《教会》の再建のために、ハンナは今日も頑張ります。 『懺悔は、24時間受付中! 贖宥状も買っていってね!』 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
_0 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() _8 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 16 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
店舗データ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|