ENo.0053　残念すぎるイケメンども

やーつかれたつかれた！コンビニのバイトなんて僕初めてだから、右も左も分かんなくてわたわたしっぱなしだったよ。
あのひともちゃんと見ててくれてたかな？まぁ、こんなとこについてくるよーなひとじゃないのは知ってるけどね。

僕とヒコくん、ミアくん、ボイジャーさんでとりあえずたっくさん売りまくって稼ぎまくるぞー、おー、ってなったのはいいんだけど、この中の誰一人としてコンビニバイトしたことがないっていうね。
とりまボイジャーさんがほしがってたビール、ミアくんが陳列しながらよだれ垂らしてた海鮮丼、昔なつかしとかでヒコくんがどうしてもと譲らなかったラムネ。あと僕が興味本位で仕入れてみたいかすみすぱげっち。この4つを今回は仕入れてみたよ。次回から並べるから、売れるといいな。

今頃あのひとは何してるんだろう。「外の世界も見てこい」って僕に目隠しして外を連れ回して、とあるコンビニの前にぽいしてくれちゃって。取り敢えず店に入ろうと思って立ち上がった瞬間、めまいがしちゃって。気がついたら、ヒコくんとミアくんと、ボイジャーさんが目の前に居て。
ほんとに見知らぬひととコンビニ経営なんて出来るのかな、って不安ばっかだったけど、なんとかなるものなんだねえ。まぁほぼほぼ僕は失敗ばっか、ボイジャーさんはお客さんをナンパしてばっか、ミアくんはぼけーっとしてて頼りない、頼りになるのはやたらコンビニに詳しいヒコくんだけっていう。ヒコくんが居てくれたおかげでなんとか回ったよーなもんだし？

でもほんと、この三人だからよかったよーなもんだけど、あのひとよりかっこよくて素敵でついて行きたくなっちゃうひとが現れたらどーするつもりなんだろ、あのひと。こんなとこに僕のことほたってたら、いつかどっか行っちゃうからね。僕知らないよ。
･･･つってもそんなひと、他に居ないからいいけどさ。