第9週目 パロットの一週間
◆日記
あれから、リブラが姿を現さない。
時々自動的に在庫が調整されてたり、マーケットの商品が増えてたりする辺り、全く手を出してない、ってことではないのだと思う。
リブラの「端末」であるガンマ曰く、「放っておけばいつかまた顔を出すさ」と言っていたけれど、その「いつか」がいつなのか、俺にはさっぱりわからない。
それに、あと一週間でこのコンビニ戦争も一旦終わりを迎えるっていう噂が俺のところにまで流れてきている。それが事実だとするならば、要するに、俺もお役御免ってやつだ。
その後、俺はどうしろというのだろう。コンビニの中でしか生きていけないらしい俺からコンビニを取っ払ったら、俺はきっと消えちまう。今度こそ、この少しだけ残された「俺」がばらばらになって、霧になって溶けていくんだろう。
最初からそういうものだ、ってわかってたはずなのに、その事実を思うと、胸が詰まる。
そもそもが死者である俺が、こうして、一時でも人並みに生活できてること自体が、リブラっつー神様みたいな奴から与えられた「奇跡」だっつーのに。俺をこの世に無理やり繋ぎとめてた未練とはまた別の、新しい何かが俺を縛り付けている。
それは、人魚がいるらしい水族館への興味だとか。綺麗な色の髪と、不思議な角を持ったお嬢ちゃんとその家族への関心だとか。おっさんたちとカレーを肴に酒を酌み交わしたことだとか。竜みたいなにーちゃんとの、料理と酒の話がやたら楽しかったこととか。
まあ、何だ。つまり楽しいんだ、ここで誰かと会って、話を聞いて、そうしてコンビニの外について思いを馳せるのが。
それが終わっちまう、ってのが――初めて、嫌だなって、思ったんだ。
これが、夢みたいなロスタイムだって、わかってるのに。わかってるのにさあ。
ああ、畜生。
それもこれもリブラのせいだ。あいつがこんな「奇跡」を起こしてくれなきゃ、俺だってぼんやりとした頭のまま、霧の中に紛れて消えてたはずなのに、何てことしてくれやがった。もちろんこれが俺の勝手な逆恨みだっつーのもわかっちゃいるけど、一言くらい、文句を言ってやらなきゃ気が済まない。
どこに行ったんだよ、リブラ。
せめて、俺に一言くらい説明してくれよ。結局お前、ちょっとした昔話をしてくれただけで、どうして俺にこんな役割を与えたのか、説明してねーじゃねーか。
一度考え始めるとどうしても落ち着かなくて、うろうろとコンビニの中を歩き回ってしまう。酒の棚、酒の棚、酒の棚、あと酒の棚。あれ、一本足りない……と思ったら俺が飲んでたんだった。
そんな風にうろうろしていたら、不意に、自動ドアのセンサーに引っかかったらしく、ガラスの扉が開いた。扉の向こう側に広がってるのは、昼も夜もない、その狭間の夕闇。最初はそれが「夕闇」だってことも、リブラから教わるまで知らなかったのだと思い出す。
――かつての俺は、空の色を、知らなかったから。
でも、何故か、それと同じ色の絵を見たことがある、それだけは覚えていた。
それが――きっと、昔はリブラって名前じゃなかったんだろう、あいつの描いた絵だったってことも、今なら、何となく思い出せる。
気づけば、ふらりと、足を踏み出していた。
夕闇の空が広がるほうへ。
コンビニの、外へ。
「……あれ?」
外、だ。
俺は、コンビニの外に立っている。
かつて、一度試してみた時に襲われた、認識の全てが曖昧になるあの気持ちの悪い感覚もなく、もちろん指先から消えるようなことだってなく、俺は、サンダル履きのまま、ぼんやりとコンビニの前に立ち尽くしていた。
――どうして?
俺は、ここから出られないんじゃなかったのか?
疑問符が頭ん中を埋め尽くさんとしたその時、俺は、目の前に立っている「そいつ」に気づいた。
今まで散々俺を悩ませやがったそいつは、
「……やあ、 」
俺の知らない名前で、俺を呼んだ。
「リブラ……?」
思わずその名前を呼んだ俺に対して、リブラは綺麗な顔を少しだけ歪めて――笑った、のだと思う。笑顔ともいえない、不器用な笑い方だったけれど。
「長らく姿を見せなくて悪かった。少し、話をしようか」
「お前が最後まで見られなかった、空の下で」
【Log:08 鸚鵡、猫箱の外へ】
時々自動的に在庫が調整されてたり、マーケットの商品が増えてたりする辺り、全く手を出してない、ってことではないのだと思う。
リブラの「端末」であるガンマ曰く、「放っておけばいつかまた顔を出すさ」と言っていたけれど、その「いつか」がいつなのか、俺にはさっぱりわからない。
それに、あと一週間でこのコンビニ戦争も一旦終わりを迎えるっていう噂が俺のところにまで流れてきている。それが事実だとするならば、要するに、俺もお役御免ってやつだ。
その後、俺はどうしろというのだろう。コンビニの中でしか生きていけないらしい俺からコンビニを取っ払ったら、俺はきっと消えちまう。今度こそ、この少しだけ残された「俺」がばらばらになって、霧になって溶けていくんだろう。
最初からそういうものだ、ってわかってたはずなのに、その事実を思うと、胸が詰まる。
そもそもが死者である俺が、こうして、一時でも人並みに生活できてること自体が、リブラっつー神様みたいな奴から与えられた「奇跡」だっつーのに。俺をこの世に無理やり繋ぎとめてた未練とはまた別の、新しい何かが俺を縛り付けている。
それは、人魚がいるらしい水族館への興味だとか。綺麗な色の髪と、不思議な角を持ったお嬢ちゃんとその家族への関心だとか。おっさんたちとカレーを肴に酒を酌み交わしたことだとか。竜みたいなにーちゃんとの、料理と酒の話がやたら楽しかったこととか。
まあ、何だ。つまり楽しいんだ、ここで誰かと会って、話を聞いて、そうしてコンビニの外について思いを馳せるのが。
それが終わっちまう、ってのが――初めて、嫌だなって、思ったんだ。
これが、夢みたいなロスタイムだって、わかってるのに。わかってるのにさあ。
ああ、畜生。
それもこれもリブラのせいだ。あいつがこんな「奇跡」を起こしてくれなきゃ、俺だってぼんやりとした頭のまま、霧の中に紛れて消えてたはずなのに、何てことしてくれやがった。もちろんこれが俺の勝手な逆恨みだっつーのもわかっちゃいるけど、一言くらい、文句を言ってやらなきゃ気が済まない。
どこに行ったんだよ、リブラ。
せめて、俺に一言くらい説明してくれよ。結局お前、ちょっとした昔話をしてくれただけで、どうして俺にこんな役割を与えたのか、説明してねーじゃねーか。
一度考え始めるとどうしても落ち着かなくて、うろうろとコンビニの中を歩き回ってしまう。酒の棚、酒の棚、酒の棚、あと酒の棚。あれ、一本足りない……と思ったら俺が飲んでたんだった。
そんな風にうろうろしていたら、不意に、自動ドアのセンサーに引っかかったらしく、ガラスの扉が開いた。扉の向こう側に広がってるのは、昼も夜もない、その狭間の夕闇。最初はそれが「夕闇」だってことも、リブラから教わるまで知らなかったのだと思い出す。
――かつての俺は、空の色を、知らなかったから。
でも、何故か、それと同じ色の絵を見たことがある、それだけは覚えていた。
それが――きっと、昔はリブラって名前じゃなかったんだろう、あいつの描いた絵だったってことも、今なら、何となく思い出せる。
気づけば、ふらりと、足を踏み出していた。
夕闇の空が広がるほうへ。
コンビニの、外へ。
「……あれ?」
外、だ。
俺は、コンビニの外に立っている。
かつて、一度試してみた時に襲われた、認識の全てが曖昧になるあの気持ちの悪い感覚もなく、もちろん指先から消えるようなことだってなく、俺は、サンダル履きのまま、ぼんやりとコンビニの前に立ち尽くしていた。
――どうして?
俺は、ここから出られないんじゃなかったのか?
疑問符が頭ん中を埋め尽くさんとしたその時、俺は、目の前に立っている「そいつ」に気づいた。
今まで散々俺を悩ませやがったそいつは、
「……やあ、 」
俺の知らない名前で、俺を呼んだ。
「リブラ……?」
思わずその名前を呼んだ俺に対して、リブラは綺麗な顔を少しだけ歪めて――笑った、のだと思う。笑顔ともいえない、不器用な笑い方だったけれど。
「長らく姿を見せなくて悪かった。少し、話をしようか」
「お前が最後まで見られなかった、空の下で」
【Log:08 鸚鵡、猫箱の外へ】
STORY
ついに自らも金魚となってしまったさなえ金魚坂グループは終わりに思えた……そのとき!
「ごぼぼっ、ごぼぼぼっ!?」
さなえは素敵なものを目にする。炎を帯びたオリハルコンの接客マシンだ
「ハッチュウシマス……ノウヒンシマス……」
なんと金魚型接客マシンたちが、店の業務を始めたのだ!流石オリハルコン製といったところだ
(ああ……大丈夫なんだ……みんな、全部を任せて……金魚の知恵で……何も考えずに金魚鉢で……)
しかし、さなえの心に燃え上がるのは別の感情!
「ごぼぼっ、そんなわけあるか……わたしは、わたしの全てを、わたしの手でやり遂げる!」
さなえの……人間の手が接客マシンの腕を掴んだ
「……貸してみなさい。本気の経営ってやつを、見せてあげるよ」
そのころ、金魚坂本社の地下、金庫の鍵がみしりと軋んだ音を立てた……
――さあ、決算を始めよう――
◆訓練
笑顔の訓練をしました笑顔が30上昇した
笑顔の訓練をしました笑顔が33上昇した
笑顔の訓練をしました経験値が足りない
笑顔の訓練をしました経験値が足りない
笑顔の訓練をしました経験値が足りない
◆送品
◆送金
◆破棄
◆購入
パロットはエクリサー(しょうゆあじ)を686闇円で購入した!
パロットは隠者乃盃を686闇円で購入した!
パロットは自然派オーガニックワインを686闇円で購入した!
◆作製
ポイントカード48と機転マニュアル44を素材にして鸚鵡印のほろよいカクテルを作製した!
◆コンビニタイプ決定
メガ に決定!!
◆アセンブル
スロット1に鸚鵡印の蒸留酒を装備した
スロット2に鸚鵡印の日本酒を装備した
スロット3に鸚鵡印のウォッカを装備した
スロット4に鸚鵡印のホットワインを装備した
スロット5に鸚鵡印の発泡酒を装備した
スロット6に鸚鵡印のブランデーを装備した
スロット7に鸚鵡印の杏露酒を装備した
スロット8に鸚鵡印のシャンパンを装備した
スロット9に鸚鵡印のほろよいカクテルを装備した
スロット10にペンギンぐい呑みセットを装備した
スロット11に隠者乃盃を装備した
スロット12に自然派オーガニックワインを装備した
◆アイテム改名
◆アイテムアイコン変更
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メッセージ
ENo.57からのメッセージ>>
バルト「おうおういいぞいいぞ~!」
フェデルタ「……いやあ、無理じゃねぇかなあ……店じまいしたほうがいいかも(隣の様子を一瞥してから現れた青年にため息まじりで呟いた)」
フェデルタ「……あ、ねえ、タバコ吸っていい?」
ENo.74からのメッセージ>>
クスクタ「うーん、見れば見るほどわかんねーなー……研究したい……」
ストリガ「まいどあり! ピザ温めとく?」
ビスカム「ラーメンは食ってる最中に具合悪くなったらすぐやめるんだぞ」
クスクタ「そのアドバイス、マジで不安しか残らない……」
(鸚鵡屋に新たな客が1人。なんか背の高い男が酒を物色している)
ロセロ「こんなもんかな……あ、あとこの店で一番キツい酒欲しいんすけど(と、酒が入ったカゴを差し出しながら訊いてきた)」
ENo.79からのメッセージ>>
ラウツェン「えぇ、その時はお楽しみに。(穏やかな笑みを見せ。そしてブランデーを受け取ると… 礼を言って口に含み、転がす。やがて、飲み下し…) おぉ! これは… 素晴らしい香りです。そして、芳醇でまろやか… 良い酒ですね、間違いなく。熟成段階は…?」
ラウツェン「… いやはや、ありがとうございます。なるほど、貴方の感覚と経験は確かなようです。本当に、良い経験になっているのですね。惜しむらくは、通常は生者を相手にそれがふるえない事でしょうか。…存外、そうでもないのですか?」
ラウツェン「ふむふむ… それは、私としても感無量ですね。(本当に嬉しそうに、表情を綻ばせ) …そうですねぇ… 折角です、参考に貴方の好きな料理や味でもお聞かせ願えますか? あるいは、お摘みになる様な品の方が良いですかね」
バルト「おうおういいぞいいぞ~!」
フェデルタ「……いやあ、無理じゃねぇかなあ……店じまいしたほうがいいかも(隣の様子を一瞥してから現れた青年にため息まじりで呟いた)」
フェデルタ「……あ、ねえ、タバコ吸っていい?」
ENo.74からのメッセージ>>
クスクタ「うーん、見れば見るほどわかんねーなー……研究したい……」
ストリガ「まいどあり! ピザ温めとく?」
ビスカム「ラーメンは食ってる最中に具合悪くなったらすぐやめるんだぞ」
クスクタ「そのアドバイス、マジで不安しか残らない……」
(鸚鵡屋に新たな客が1人。なんか背の高い男が酒を物色している)
ロセロ「こんなもんかな……あ、あとこの店で一番キツい酒欲しいんすけど(と、酒が入ったカゴを差し出しながら訊いてきた)」
ENo.79からのメッセージ>>
ラウツェン「えぇ、その時はお楽しみに。(穏やかな笑みを見せ。そしてブランデーを受け取ると… 礼を言って口に含み、転がす。やがて、飲み下し…) おぉ! これは… 素晴らしい香りです。そして、芳醇でまろやか… 良い酒ですね、間違いなく。熟成段階は…?」
ラウツェン「… いやはや、ありがとうございます。なるほど、貴方の感覚と経験は確かなようです。本当に、良い経験になっているのですね。惜しむらくは、通常は生者を相手にそれがふるえない事でしょうか。…存外、そうでもないのですか?」
ラウツェン「ふむふむ… それは、私としても感無量ですね。(本当に嬉しそうに、表情を綻ばせ) …そうですねぇ… 折角です、参考に貴方の好きな料理や味でもお聞かせ願えますか? あるいは、お摘みになる様な品の方が良いですかね」
◆戦闘結果
売り上げ
闇円収入 2341
貢献収入 179
ゲージ突破成功!! メガ補正 5%
行動順報酬!! 20%
合計闇円収入3175
商品販売数 1個
◆経験値が51増加しました……
◆体力が114増加しました……
◆素材が本部から支給されました……
貢献収入 179
ゲージ突破成功!! メガ補正 5%
行動順報酬!! 20%
合計闇円収入3175
商品販売数 1個
◆経験値が51増加しました……
◆体力が114増加しました……
◆素材が本部から支給されました……
パロットはポイントカード52を入手した!
パロットはアルハラ52を入手した!
パロットは時代の風52を入手した!
倉庫がいっぱいで素材を受け取れない!
キャラデータ
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プロフィール
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陽気でうるさい幽霊。足はあるよ。 生前のことは何も覚えてないし、つい最近のこともほとんど覚えてない、かるーい頭をしている。 何だかよくわからないけど目が覚めたらコンビニで、しかもコンビニから出たら死ぬ(消える)と言われたので、とりあえずコンビニの中で好き勝手することにした。まずは酒を飲もう。ついでに売ろう。 【酒中心コンビニ『鸚鵡屋』従業員】 パロット こいつ。派手な幽霊。酒が好きだが実のところ味はよくわかっていない疑惑がある。女も好きだけど巨乳に限る。 記憶がふわふわで、生前のことは何も覚えてないし死後のこともよく覚えてないが、生前は空を飛ぶ仕事をしていて、墜落死していたことが明らかになった。 超マイペースであっけらかんとしており、物事を深く考えない。今の状況もさっぱり理解はできていないが、美味い酒が飲めるのでいいや、と思っているフシがある。 口を開くとうるさい。とてもうるさい。うるさいからパロット(鸚鵡)なのかもしれない。 リブラ(リブラ・アルファ) 異世界に存在する巨大な図書館の「司書(Librarian)」であるらしい男。 コンビニにパロットを押し込めた張本人。 長らくその思惑は不明だったが、どうもパロットの生前の友人であったらしい。 イケメンだけどちょっと残念な空回り型生真面目さん。 パロットはコンビニから出たら死ぬので、宣伝はこちらの役目だったが、今はサボっている。 自分の手足として「端末」を作る能力があり、リブラ・ガンマや他の店に営業に行ってるペンギンはみんな彼の「端末」である。 リブラ・ガンマ 時々顔を出す、リブラと同じ顔ながらリブラよりおっとりとした男。 リブラ・アルファの端末だが、他の端末とは異なり、アルファとは同期していない模様。 脛とかケツとか痛そうにしているが、別の世界で何かあったんだと思う。 アイコン、プロフ絵提供:紙箱みど様 (3、22、23は自作) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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店舗データ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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